第1回定例サロン報告

2007年6月6日(水)

概況
二子玉川再開発研究所のサロンの風景

10人の参加者で魅力開発研究機構の第1回目の定期サロンが開催されました。
自由闊達の議論を通じて研究機構自体の目的や、二子玉川の街の変遷と今後の動向、各店舗・企業が独自に抱えている 課題や客層などの意見交換を通じて新たな発見を得るとともに、今後の課題を確認いたしました。

サロンのプログラム

1)会の目的と概要案内
2)参加メンバー各人の自己紹介
3)(株)クリエイティブコネクションの町田氏による「人の心を動かすキャッチコピーとブランドイメージ- 地域活性化version」
4)他地域の活性化策を参考に二子玉川活性化の自由ディスカッション-情報交換

2)町田氏の基調講演
二子玉川再開発研究所のサロンの風景2

「人の心を動かすキャッチコピーとブランドイメージ-地域活性化version」
コピーライティングで多数の賞を獲得してきた町田氏。ぱっぷHOUSE二子玉川店の運営を通じて、ここ1年半、街の活況の 低下傾向を富に感じるとの事。毎日毎日、二子玉川グルメを探訪し続けている氏の言葉だけに説得力がある。 現在は、再開発ラッシュで地域間競争の時代に突入していて、二子玉川の街のブランド力が相対的に 落ちているとの分析。

キャッチコピーとは、「セールスポイントは一言で言うと何?」という余分を省いて、とことん本質に迫っ ていく作業。結局はその商品の強みを通じて企業の本質に辿り着く。何故ならシチュエーションや商品に によって消費者に連想されるイメージが異なっていては、企業イメージが分散してしまい消費者からの信頼、 購買の安心感を獲得できない、つまりブランディングの失敗に繋がる。
だから、つまるところキャッチコピーとはその企業が持っている本質的価値を一言で表す作業。 お店で言えば、内装から看板というイメージから、接客・サービス、味という経験価値まで、入店前〜退店後 までお客さんがお店で接触する5感のあらゆる経験を統一していくことでブランディングはお客さんの中で 造られていきます。弊店は目下取り組み中ですが(笑。。。
それは人間でもいえることです。客によって態度が違う、昼と夜でキャラクターが違う、酒を飲むと別人に なる。お店にも人にもブランディングは当てはまります。僕の夜の顔を知ってらっしゃる「ル・リヨン」さん がいるので何とも恥ずかしい話ですが。。。(笑。。。

二子玉川の活性化に立ち返ると、結局は二子玉川の魅力は何?という本質に行き当たると思います。 玉川高島屋さんが牽引してきたニコタマ・ブランドが相対的に希薄している中で、東神開発さん、 再開発組合、東急さん含め、地域の商店街や個別店舗が、街としての統一したブランディングを 図ることが活性化には欠かせないと思います。 その意味で今後は再開発組合や、玉川高島屋さんを巻き込んでいく必要があるかと思います。

と。大変参考になる基調講演をしてくださいました。

4)フリーディスカッション

目黒区のある商店街の活性化を支援している田川氏が、活性化の取り組み例をケーススタディーで紹介。
その後、参加メンバー各人から活発な意見や情報が交換されました。以下は 話題となったテーマやトピックスです。

・各店舗の客層や販促手段、最近の集客動向、エリアなどの交換。意外にも結構お店によって 客層や集客エリアに違いがあり、皆さんビックリされていました。また、今日集まった異業種・店舗間で それぞれのお店を推薦しあうなど。。

・二子玉川の街の変遷:。二子玉川のここ1年半の集客の下落は、玉川高島屋さんのバイヤー の責任。との厳しい声も。良くも悪くも二子玉川は玉川高島屋さんがブランドを作ってきた街。 東京の郊外でも洗練された物が買えるという魅力で作られたブランドが今では崩れている。 「高島屋さんで今、買いたい物ありますか?」との質問に一同沈黙。結局、二子玉川に行けば 特別な買物体験ができるという価値の崩壊が原因ですよ。結局、買物のついでに ご飯食べて、エステ行って、って。その土台が崩れているからどうしようもない。
設計事務所の社長として数々のショッピングセンターの設計も手掛け、街のコンセプト設計にも 精通し、東神開発の上層部からも相談を受ける氏の見解だけにその分析力に納得してしまう。

・会の目的。ゴールを設定しよう。ゴールは地域活性化として、活性化とは具体的に何なのか?。 今日集まっているのは、皆さん商売人だけに明確なゴールがない活動は大変だから、 明確なゴールを設定しましょう。筋は地域活性化として。

・エリアの選定。何かを始めるにはターゲットが必要。先ずは二子玉川活性化って、二子玉川って どこなのかのエリアを選定する必要があるのでは?。皆さんのお店の集客エリアが似通っては いても、具体的にどこで地理的な線引きをするかは皆さんイメージが違っていて、次回と今後の課題。

・何をどこまで巻き込むか?。再開発組合、東神開発さんなど目的に応じてどこまで巻き込んでいくか?。

・集客なのか、売り上げなのか?。BBQに来る様な若い客層だけ集めて、街にお金を落とさない 層をターゲットにしても仕方ない。実際にお金を落としてくれる魅力的な層をターゲットに しないとしょうがないのでわ?。

・二子玉川の客層。質が良いというのは一致した意見。ただし「ヤッカイ」というのも一致した 意見。「ヤッカイ」とは特別扱いを望むお客さん。二子玉川のお客さんは何か特別な体験価値 を求めてやってくるので、彼等・彼女等の特別感を擽ることが極めて重要。 そのような客層に特別な価値を街全体で提供していく事が待ちの魅力でわ?。

・二子玉川の魅力・活性化策。イベントは一過性であり、その後の落ち込みが大変では?。 結局、今の二子玉川の資産を活用して魅力的な客層に訴求していくには、街全体として 巻き込んでいく必要がある。どこもかしこも再開発ラッシュだけど、顔の見えるところは 少ない。結局どの再開発ゾーンも廻って見れば大差ない。そんな中で街としての魅力として 二子玉川の再開発は自然をテーマにしているところに独自性がある。 街としてのステータスといえば、一時の白金が参考になるのでわ?。

次回サロンへの課題

1)活性化とは?その中身・目的の具体化
2)その為に何をしてどこまで巻き込むのか?
3)二子玉川エリアの選定
議論のための議論にならないよう、達成感のある、先に進んでいるという実感の沸く 具体的目的を見つけてテーマとしたい。。次回サロンの課題です。

サロン開催概要
開催日時   2007年6月6日
開催場所   M.P.ROOM
参加人数   11名
参加メンバー   ・ M.P.ROOM(飲食店)
  ・ にこたま投資コンシェルジェ
  ・ 中華点心厨房桃園香(飲食店)--有限会社クレド(設計事務所)
  ・ ぱっぷHOUSE(飲食店)--株式会社 クリエイティブコネクション(経営コンサルタント)
  ・ ホグミ(マッサージ)--株式会社ナレッジスポーツ(健康福祉、サロン運営)
  ・ ル・リヨン(飲食店)--株式会社ロンペイ(飲食店展開・テンアント開発)
  ・ レクソーマ(リフレクソロジー)
 ・有限会社あてなコンサルティング
 ・株式会社トリプルウィング
  ・ ローカルタイムズ二子玉くん(二子玉川の地域ポータル運営)
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